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果報は寝て待て!チケットの奇跡。
明朝の集合時間と場所を確認後、眠りについたのは夜中の1時半を過ぎた頃だった。明日はあの強豪アルゼンチンと日本代表が戦うかと思うと、なんだか興奮してなかなか寝つけない。それに1日がなんと長かったことか!まさかくじ引きで観戦者を決めることになるとは夢にも思わなかった。そしてやっと深い眠りについた頃、電話がなった。
寝ぼけたまま受話器をとる向こう側から「明日のアルゼンチン戦が見れることになったんですが、見に行きますか?」「???。私だけ?」「お二人とも観戦できます。」「えっ!・・・絶対見に行きます!!」
話はこうだった。「2試合の内1試合でも観戦できない場合は、全額旅費をお返しします。」この言葉がツアー客の脳裏に?心に?懐に?大きな影響を与えたらしい。2試合目のクロアチア戦は見られそうだという添乗員の一言もあって、チケット辞退者が相次いだのだ。若いカップルや夫婦連れも多数参加していたから、どちらかが見れないのなら辞退します、という人もいたようだ。
それにしても11人しか観戦出来ないのに『24』と『33』番の私達が見れるのはやはり奇跡だ。と言うよりも、バスの中のくじ引きは何だったのか?みんな何の為にフランスに来たのか!!私も大きな声では言えないのだが・・・。
結局そんなごたごたがあったことなど忘れ、翌日はワールドカップという4年に一度のお祭りに酔いしれた。年甲斐もなく全身日本代表のユニホームに身を包んだ私は、何度も若〜いアルゼンチーナに囲まれ、ユニホームを取り替えて!ともみくちゃにされた。「次のクロアチア戦もこれを着て応援するのだからダメ〜!」日本語で叫んで逃げ出した。
あのバティがオルテガがシメオネがベロンがロペスが、目の前にいる。君が代が流れた時は全身鳥肌がたった。試合は惜しくも負けはしたが、アルゼンチン相手によくやった!という気持のいい感動が残っ・・・いや!実を言えば、本音はかなり悔しかった。
ホテルはツールーズの街はずれにあったが、歩いて帰る道々、車から「ブラボー!」と声をかけてくれるフランス人も多かった。小さなバールで働くおじさんと目が合う。おじさんが笑顔で駆け寄り、ワインを1本プレゼントしてくれた。これもはじめてのワールドカップで、強豪アルゼンチンに対し日本代表が善戦したことを、皆が認めてくれた証だろう!
でも負けは負け。試合は勝たなければ意味がない!2試合目のクロアチアも手強い相手だ。心して応援しよう。ただチケットは本当に手に入るのか?不安な気持がよぎる。今度くじ引きになったら、もう奇跡はおきないだろう!奇跡を起こした言葉の効力はもうないのだから。
ツールーズの街は落ち着いた素敵な街だった。フォアグラが有名らしく、お土産にフォアグラの缶詰めを幾つか買い求めた。初戦のアルゼンチン戦が終わり、精神的にもやっと興奮状態から抜け出して、チケット騒動も忘れ、その日私達はひととき平和な気分を楽しんだ。 |
| (まだまだ続く) |
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