|
|
ミラノ空港全力疾走!!
その日は旅の最終日で、飛行機でナポリ→ミラノへ移動、その後ミラノ→パリ、そして日本への帰国の途を予定していた。それがなんとしたことか、ナポリから乗った飛行機が3時間半遅れ!機内の興奮した乗客数人はフライトアテンダントに食って掛かってるし、自分の心配よりも機内で暴動でも起こるんじゃないかと気を揉んだ。
冷静になってことの重大さに気が付いた。このままだと成田どころかパリにも辿り着けないかも・・・。
その通りになってしまった!!ミラノに着いた時はすでに夜の9時半を回っていた。まず一番先にしなくてはいけないことは!?
慌てて人気のない空港内を走る走る。10日前にも同じような事していたような?
時間が時間だから、航空会社のカウンター窓口はどこも閉まっていた。『お願い!エールフランスだけは開いていて〜!』心の叫びが通じたのか?1ケ所だけ窓口が開いている。
|
 |
『やった〜エールフランスだ!』とは言えシャッターが半分降りかけている。「ちょっと待った〜!」となんとか滑り込み、アリタリア航空が遅延の為、パリ行きのエールフランス最終便に乗り遅れた旨を伝え、翌日のミラノ→パリ→成田間のチケットの手配をお願いした。
次にスーツケースをピックアップして、アリタリアのカウンターに戻り、遅延証明を受け取ってアリタリアの手配した空港近くのホテルにバスで向かった。ホテルに着いたのは、既に夜中の12時近かった。疲れた顔で、「明日、朝6時半迄に空港に行かなければ行けないんですが。」と告げると、「五時半過ぎにロビーに集合してくださいね。」と笑顔でフロントのおにいさんが答えてくれた。その笑顔で少しだけ元気が出た。
そしてほとんど眠れないまま約束の時間にロビーに降りていくと、昨夜のフロントのおにいさんが、「そろそろ迎えのタクシーが来ますからね。」と言いながら、カプチーノを入れてくれた。その時のカプチーノの味は、疲れた体と心に染み渡り、この上なくおいしかった。
迎えに来たタクシーはギリギリ8人が乗れる位の大きさだった。運転手の隣座席にはなぜか優々とお供?みたいに別の男の人が乗っていて、降りる気配もない。私達2人ともうひと組の家族6人でその1台の車に乗って下さいと言うのだが、どう見ても無理、絶対無理!!
その上6人家族のパパとママは『おいおい太り過ぎだよ〜!!』息子4人がまだ少年で、痩せていたのが唯一の救いだったけど。

|
でも人間疲れていると緊迫した状態でも笑ってしまうものだ!心の中では乗れるわけないでしょ!と怒っているのだが、なんだか可笑しくて可笑しくて、笑いながら車に乗り込んだ。フロントのおにいさんが「アクロバット!アクロバット!」と微笑みながら私達に手を振っている。おにいさんまで疲れておかしくなったのか? |
定員オーバーで捕まったら、アリタリアのせいだ!そう思いながらも可笑しさが込み上げてくる。遠慮なくどかっと座る太ったパパとママの隣で、私の太ももの筋肉がぷるぷると震え出した。私の体勢はまるで学生時代の部活で筋肉を鍛えるために行なった電気椅子状態だった。まさかイタリアで、それも早朝のタクシーの中でこんなことになるとは・・。
後ろを振り返ると、4人の少年はまさにアクロバットのごとく上下に折り重なっていた。フロントのおにいさんが「アクロバット!アクロバット!」と言っていたのはこのことだったのか!そして、日本までの長い長い帰国の途が始まった。 |
| (終) |
|
Copyright (C) 2005 Animomano, All rights reserved. |
|