|
|
なんてったってパラド−ル!
パラド−ル(貴族の館や修道院、中世のお城などの歴史的建造物を宿泊施設に改造した国営ホテル)に一度は泊まってみたい!と考えている人は少なくないだろう。3年前、10日ちょっとの間にポルトガルを含め5箇所ものパラド−ルに宿泊するという夢のような旅をした。「なんと贅沢な!」と思うかもしれないが、国営ホテルだから思ったよりはずっとリーズナブルだった。私にとっては、最初で最後のパラド−ル三昧の旅だと思うので大目に見て欲しい。
宿泊した感想は、歴史的建造物を改造しただけあってどのパラド−ルにも個性があり、滞在地の街にもそれぞれに情緒がある。単に作りが贅沢なのではなく、心を癒す何かがパラド−ルにはあるのだと思う。ホテルランクが3星クラスからあるのも嬉しかった。ただアグリトゥーリズモ(農園に滞在しながら農業を体験する施設)のように多くのパラド−ルが少し離れた街にあるため、車がないと不便かもしれない。それに最近ではかなり人気があるため、なかなか予約がとれないらしい。このパラドール三昧の旅が出来たことは、本当にラッキーだったと思う。
パラド−ル内の売店には“Paradores”のロゴマークが入った、どのパラド−ルでも買うことができる共通のお土産も売られている。その街独自のものやオリジナルの土産品が置いてあったりするので、売店を見るのも楽しみのひとつだった。
一度だけパラド−ル内のレストランで食事をしたのだが、ウェイタ−はどう見てもプロフェッショナルではなく、制服を着た普通のおじさんがつたないながらもいろいろと説明をしたり、サービスをしているのかな?と感じた。でもなんだかそれがかしこまり過ぎず、私には心地よかった。このホッとさせられるサービスこそが、旅ならではの“心の贅沢”というものだろう!
目の前は果てしなく広がる大西洋、ポルトガル最西端のパラド−ル(ファーロの街)では、父の為にロゴマーク入りのポロシャツを購入した。ショーウィンドウから出してもらって広げて見ると、ずっと飾ってあったせいか肩の辺りが折りジワに沿って汚れている。「汚れているから新しいのはないですか?」と係の男の子に片言の英語で言うと、わかったというように首を縦に振りどこかに行ってしまった。在庫を調べに行ったのだろうと待っていたのだが、にこにこしながら戻って来た彼の手には、新しいポロシャツではなくホコリを取るための小さなモップが握られていた。『おいおい、そんなものでこの汚れはとれないでしょ!』
1枚しかないならしょうがない、ポルトガルに来た記念にと購入したが、その20分後真新しいポロシャツがさっきのショーウインドウに飾ってあったのを見た時は、思わず苦笑してしまった。モップを持ってきた彼もまた、ホテル研修を受けたスタッフというよりも片言の英語さえも通じない普通の男の子だったからだ。男の子のかわいい笑顔に免じて腹を立てるのは止めにした。なんてったってここはパラド−ル!心の贅沢だけもらって帰りましょう!! |
|
Copyright (C) 2006 Animomano, All rights reserved. |
|